正社員廃止後の社会 残業減り、賃金上がりやすくなる
パソナという派遣会社の会長である竹中平蔵が「正社員をなくしましょう」というのはまぁわかる。
ただし学者ヅラして言うな、という条件付きだが。で、この城繁幸という人がなぜこんな嘘を付くのかが
よくわからない。自身のやっている人事コンサルティング会社にメリットのある論調なのか、それとも
基本的なことがわかっていないバカなのか、どっちなのだろう?
上記記事での城繁幸の主張をまとめておくと、
・正社員をなくすと、柔軟に採用や解雇をしやすくなるので残業が減る
・正社員をなくすと、直接雇用でコストが安い従業員を雇えるようになるので、コスト高の派遣社員が減る
・正社員をなくすと、リストラが困難な正社員のリスクを考慮する必要がないので賃上げをしやすくなる
・正社員をなくすと、新卒カードで大企業に正社員として入社した人材の流動性が上がるので、中途でも能力に応じて大企業に入るチャンスが増える
・労働市場の流動化は世界的な潮流で、日本は雇用後進国というレッテルを貼られている。海外を見習え
ということだ。まぁ最後のは「海外では~」となんでも海外のほうがいいと思い込んでいる思考停止野郎の
発想で、だったらアメリカのようにもっと銃を普及させて治安悪くしなきゃな、とか車の燃費下げなきゃな
とか、安価な健康保険制度なんて廃止しなきゃなって話になるのかよって感じだが、
とりあえず今回はそこは置いといて、現状でも正社員じゃない身分あるだろ、その扱いしらないのか、
というのが今回言いたいことだ。そう、契約社員ってやつだね。
派遣社員はたしかに残業はないんだよ。ただでさえ人件費高いのに残業したら割増賃金になるからね。
ただ、契約社員ってのは実態として残業してるよ。正社員と同じくらい働いているよ。おんなじように
働いて、正社員よりも成果を出していたとしても、なかなか正社員にはなれないんだよ、実際問題。
給料もボーナスがでないから業績上がっても低いままさ。そして3ヶ月や6ヶ月毎に契約をし直すから、
その時に解雇されるリスクもあるわけさ。つまり、正社員がなくなった際の直接雇用従業員の扱いに
関しては、既に「契約社員」という事例があるんだよ。これを踏まえて彼の主張をもう一度見てみよう。
・正社員をなくすと、柔軟に採用や解雇をしやすくなるので残業が減る
→嘘!解雇しやすい契約社員は、実際正社員並みに残業をしている
・正社員をなくすと、直接雇用でコストが安い従業員を雇えるようになるので、コスト高の派遣社員が減る
→これはわからない。ただ今だって契約社員も派遣社員も会社にはいるわけで、比率が大きく変わるかは微妙。そもそも直接雇用従業員は派遣社員ほど早急には調達できないよ。求人してもすぐには人こないし。
・正社員をなくすと、リストラが困難な正社員のリスクを考慮する必要がないので賃上げをしやすくなる
→嘘!ありえないくらい嘘!企業は極力人件費を抑えて利益を確保したいのに、メリットもないのに大盤振る舞いなんかするわけないだろ! 契約社員にボーナスがでない理由を説明しろよ!
・正社員をなくすと、新卒カードで大企業に正社員として入社した人材の流動性が上がるので、中途でも能力に応じて大企業に入るチャンスが増える
→これもわからない。どうなんだろうね?
・労働市場の流動化は世界的な潮流で、日本は雇用後進国というレッテルを貼られている。海外を見習え
→「成果主義人事制度は世界的潮流」ということで、導入して失敗した富士通人事部の無能さを現場で見てお前は何も学ばなかったのか?
ということで、だいぶひどいねこの人・・。