適宜ここにメモしていこうかなと。
ふくしげ歯科「府外の人には分かりづらい大阪都構想ってのが結局何だったのかを振り返ってみる」
なぜか歯科医院のページで大阪都構想とは何だったのかを振り返っているのだが、これがかなり
わかりやすい。特に重要なポイントだけをまとめておくと。
・橋下氏が知事時代に大阪府の財政健全化を推進したときにも、医療を含めた各種行政サービスのコストを削減したので、都になったらもっと厳しく大なたを振るってくる
・大阪都構想賛成が多かった地域(青) と反対が多かった地域(黄色)
・上記青の地域と黄色の地域の違いが何かひと目で分かる図。つまり高齢者が多いのが反対が勝った地域
ということで、要するに、
1.自分が受けるサービスが低下することを受け入れて、年金や医療の制度が後の代まで続くようにする。(賛成派)
2.次の世代はどうなっても良いので、今のサービスを維持して受給しまくって逃げ切る。(反対派)
のどちらを選ぶか、お金を巡る世代間闘争だったとまとめている。
なるほどね!地域によって勝ち負けがくっきり分かれたのは、選挙直後のネット上の記事などで
知っていたんだけど、それがどういう意味を持つのか、65歳以上人口の割合の図がわかりやすすぎて
衝撃的だったわ。
そうそう、大阪市の財源が取り上げられるわけだから、サービス低下するだろうに、大阪市民が
賛成するメリットなくね?と思っていたんだけど、それに対する答えみたいのがしっかり書かれて
いたのもよかった。橋下が府知事時代に医療費等をガンガン削減したという過去の実績があるから、
もし都構想が決まっていたら、行政サービスが低下していたというのは妄想ではなく、間違いない
というのがこの事例を聞いてわかった。
で、それでも賛成する奴がいるのがなんでなのかさっぱりわからなかったのだけど、子供の代に
つけを回したくないと考えている人がいるということだったのね。う~ん、このへんは、本当に
市の分割で財政が改善されるのか、極めて疑問なので、賛成しかねる部分があるけど、こういった
見解が存在するということは理解した。
大阪の住民投票結果から見えるもの
これは京都弁護士会の弁護士の人が書いた記事。これもわかりやすくてよかった。
まず、東京にいるとわかりずらいんだけど、どうやら維新はかなり有利な状況にあったみたいね。
まず、圧倒的な広告宣伝費を掛けたと。自民党大阪府連の住民投票への広告宣伝費が5000万程度
なのに対して、維新は4億円以上を掛けたと。他、
・大阪市政、大阪府政はいずれも維新の党の単独与党だった
・自民党大阪府連は都構想反対だが、安倍首相、菅官房長官など官邸は賛成派
・建設業や在阪私鉄各社は行政割り変えによる特需を期待して賛成派
・大阪の公明党は都構想反対だが、創価学会の中央からは動くなとの締め付けが強くあった
・在阪テレビマスコミは自分らが橋下を担ぎあげた以上反対にはならない
ということで、維新はかなり有利な状況にあったことを挙げている。
で、NHKの出口調査では、反対の理由は、議論が不十分という理由が多かったとのこと。
自治権の拡大を求める住民投票というのは世界各地で行われているが、自分から自治権の縮小を
申し出る住民投票というのは稀で、筆者から見ても、住民へのメリットは最後までよく分からなかった
というくだりには同意。私が大阪市民だったら賛成の余地全くなくね?マゾなの?って思ったもの。
筆者の体験からしても、子供を持ち、育て、定住して地域につながりを持ち、自らも老いていく中で、地方行政との関わりが強くなっていくので、今回の課題で年齢が上がるほど反対票が増えるのはそれほど不可思議なことではないと思います。一言で言えば、学校を卒業した後、地域に根を張り始める前の若年層は地方自治との利害関係が薄いのです。この部分も読んでいてなるほどと思った。たしかに、子供育てないと地域とか全然かかわらないわな。
小学校とか中学校からその地域に住んでいる場合は、地域との接点はあるんだけど、高校以上で
住んだ地域に関しては、地域行事とか全然関わらないから、地域行政とかどうでもよくなるね。
そう考えると、地域行政の影響をより受ける年齢の高い世代が、わざわざ財源を取り上げられて、
行政サービスが低下する都構想に反対するのは必然と言える。
「大阪市の住民投票は、安倍政権にとっては憲法改正の国民投票の予行演習」という見解も鋭い。
これは、かなり高精度の国民投票の予測になるだろうね。私は憲法改正はしたほうがよいとは
思うのだけど(自衛隊が軍隊じゃないのは嘘だし、軍隊とちゃんと定義すべきだと思うから)、
でも、ここまで大阪で有利な状況にあった維新でさえ住民投票で負けたということは、どんなに
贔屓目に見ても、そこまでの支持率には達しない安倍政権が、国民投票で勝つのは無理だろう。
今回の住民投票の結果や、スコットランド独立に関する住民投票の結果と同様に、30代の賛成が
多くはなるが、60代以上の反対が多くて否決という全く同じ結果になるのは容易に想像できる。