2016年3月12日土曜日

ほぼ日の福島原発視察記事が面白い「いま、ここで働いている人たちは、これまでの『発電』とはまったく違う仕事をしているんですね?」

ほぼ日のこの記事面白いね。
福島第一原子力発電所へ。 - ほぼ日刊イトイ新聞
著者の永田さんが記載している通り、福島第一原子力発電所のリアルな「現場」感が漂う記事なんだけど、
中でも読んでいてハッとしたのは下記の部分。
やり取りの中で、
糸井重里は小野所長にこう質問した。

「いま、ここで働いている人たちは、
 これまでの『発電』とは
 まったく違う仕事をしているんですね?」

ぜんぜん違う仕事をしています、
と小野所長は答え、さらにことばを続けた。

「発電とはまったく違ういまの仕事に、
 若い社員はやりがいを感じているようです。
 ずっと発電を仕事にしていたベテラン社員は、
 これまでの知識が役に立ちませんから、
 やはり、若い社員のほうがモチベーションは高い。
 若い彼らが新しい設備をどんどん整えて、
 道を切り拓いています。
 事故の前と後では、仕事の内容というか、
 仕事のジャンルそのものも変わってしまいました。
 福島第一原子力発電所の作業員は
 現在、7~8千人ほどですが、
 そのうち半数がにあたる3~4千人が、
 『土木と建築の分野』で働いています。
 震災の前は、これだけ大規模に
 土木工事をしている原子力発電所は
 どこにもなかったと思います」
たしかに!もう福島第一原発は発電施設じゃないんだ。言われてみればそうだけど、気が付かなかった。
この質問と回答は、事故前と事故後の福島第一原発の仕事に関する最も本質的な違いだなと
感じた部分。この観点を持っているところに、コピーライターだった糸井重里氏の一端を見た気がする。