櫻井翔がイスラム国について適当で間違った説明をしたことを批判したフィフィがツイッターを一時
中断したものの、ブログでエジプト人から見たISISの説明をしていて参考になる。今までISISが一体
何なのか、さっぱりわかっていなかったからな。ISISの説明はフィフィの記事から後ほど引用すると
して、そもそもこれなんの略かというと、Islamic State of Iraq and Syria(イラクとシリアのイスラム国)
の略になっている。
まずは櫻井翔の間違った説明を簡単にまとめとこう。ちなみにフィフィは別にジャニーズ事務所の
圧力とかではなく、自身の判断でツイートを中断したことを明言しているのでそこは誤解のないよう。
「NEWS ZERO」批判に対し櫻井翔ファンから罵倒 フィフィが公式ツイートをしばらく中止
イスラム国の成り立ちとして、01年に米国で同時多発テロを起こしたアルカイダの影響を受け誕生、06年頃からイラクで活動を本格化させ、国境を取り払ってイスラム教のスンニ派による新たな国を作ることを目的としていると説明された。ということで、米国の同時多発テロから始まったという説明になっていたようだ。
自爆テロなどの手段で敵対するイスラム教シーア派や少数民族のクルド人を攻撃し、イラクの隣国シリアでシリア軍VS反体制派の内戦が起こるとシリアに進出。現地で武器を奪い、勢力を拡大していった。米国はイラク北部の拠点などに空爆を行っているが、解決の糸口は見えていない―といった内容だった。
フィフィはこれに対して反論をし、自身の記事でイスラム国の成り立ちを説明している。
私がツイッターで伝えたかったこと〜報道はどうあるべきか
まずアルカイダの成り立ちから説明が必要かと、、アルカイダは米国CIAとパキスタン軍統合情報局がソ連のアフガン侵攻に対抗のためサイクローン作戦の名の下で組織された集団。アフガン戦争後はイラクに接近し、その後イラクでテロ活動を激化。2004年に「イラクの聖戦アルカイダ組織」となりこれが後にisisとなる。その多くが外国人義勇兵。いくつか主語がわかりにくい文があるけど、まとめると、
当初はアサド政権打倒などの為に活動もしていたので米国やサウジからの支援も受けていたと言われている。ただ彼らが今年に入り米国のコントロール不能となりさらにはイラク最大の油田地帯を含む五ヶ所の油田やダムを掌握すると流石の米国も危機感を持つ。クルド人への人道的措置という名目で空爆が行われる、さらには今回、拘束された邦人が同行していたその反体勢力「イスラム戦線」への武器支援を開始する。要するに彼らとisisと戦わせるために、所謂代理戦争。
isisは「イスラム国」と名乗るがこれは「反サイクスピコ体制」要するに西側により分断されたイスラム諸国の統一を目指す理念。今に始まったイデオロギーではない。先程も述べたようにisisは金で動く傭兵から成る組織、オーストラリアからなど白人の義勇兵も多く見られる(既に原油貿易も始めており利益も得ている)彼らの「イスラム国」の理念はそもそもの理念とはかけ離れていることをご理解頂きたい。
・アルカイダはアメリカとパキスタンがソ連に対抗するために作った現地組織
・イラクのアルカイダがISISになった
・アメリカとサウジアラビアはシリアの独裁者アサドを倒すため、当初はISISを支援していた
・ISISがイラクの油田地帯やダムを掌握し、アメリカのコントロールが不能になってしまったら、
アメリカはクルド人への人道的措置という名目でISISに対して空爆を行い、今度は反ISIS組織で
ある「イスラム戦線」に武器支援を行い、彼らに代理戦争を行わせている
とのことだ。なるほど、ISISとイスラム戦線は敵なのね。それをまずわかっていなかったわ。
テレビではアメリカ側の言い分ばかりがでるから、いつも悪のイスラム組織に対してアメリカが
正義の鉄槌を下す、みたいなストーリーばかりが報道されるけど、その手のストーリーが出たら、
ちょっと疑ってみたほうがよいということだね。とりあえずそれだけは心に留めておくか。