2015年11月22日日曜日

トニー・シュウって映画評論家の黒澤明映画とジャッキーチェン映画の分析がすごい

黒澤明の凄さを実感する8分半! なぜ伝説の映画監督なのか一発でわかる動画がコレだ!!
これすっごいね!黒澤明監督の映画の分析も、ジャッキーチェンの映画の分析も。

黒澤映画の分析。天候や群衆の動き、そして誇張された個人の動きを活用して、どのシーンにも
意味を持たせていること、対してハリウッド映画のアベンジャーズはシーンの天候やカメラの動きに
なんの意味も持たせておらず、退屈なシーンになっていることを対比させて解説することで、黒澤映画の
すごさをわかりやすく解説している。


背景の動きで登場人物の心情を表現するとか、黒澤映画はかなり文学的なんだねぇ。
国語の受験の小説の問題でそういうのを見た気がする。川端康成の「ざくろ」とかね。
その葉は、ざくろの木の下の土を円く残して、そのまわりに落ちていた。
雨戸をあけた紀美子は、ざくろの木が裸になったのにも驚いたが、葉がきれいな円を描いて落ちているのも不思議だった。風に散り乱れそうなものだった。
このざくろの実も、落ち葉に円くかこまれた庭土も、凛と強くて紀美子は庭に出ると、
竹ざおでざくろの実を取った。
熟しきっていた。盛り上がる実の力で張り裂けるように割れていた。縁に置くと、粒粒
が日に光り、日の光は粒々を透き通った。
これで紀美子の年齢が20歳前後だとわかってしまうみたいな。


ジャッキーチェン映画の分析もすごい。たしかにトニー氏の言うとおり、ジャッキー映画の特徴は
アクションとコメディが両立していることだ。特に面白かったのはハリウッド映画とジャッキー映画の
アクションシーンの対比。ハリウッド映画ではカメラが動きすぎるのに対し、ジャッキー映画では
カメラはあまり動かず、アメリカ映画では攻撃のフレームを繋げてしまうが、香港映画では攻撃の
瞬間をアップで映すことによって、印象的なシーンを作っていると。


これねぇ、こうして観ると一発でわかるね。明らかにジャッキー映画の方がアクションシーンが
見やすいんだよね。ハリウッド映画の方はカメラがガチャガチャ動いて攻撃が見にくいし、
攻撃が流れていっちゃうから印象にも残らない。ジャッキーのように、ここぞという攻撃の瞬間を
全体とアップの2テイクで撮ったほうが明らかにわかりやすいし、印象にも残る。

このトニー・シュウって人の分析は秀逸だね。これはすごいわ。