2014年5月31日土曜日

TEDの外国語を6ヶ月でマスターする5つの原則と7つのアクションが面白い

才能も留学も不要! 外国語をたった6ヶ月でマスターできる「5つの原則」がすごい
へー、これ面白い。TEDの中国語を6ヶ月でマスターした言語学者ロンズデール氏の講演を全訳
しているみたい。元ネタはこの動画。


ちなみに動画では5つの原則と7つのアクションに関して語っているんだけど、ログミーの記事では
今のところ前半の5つの原則のところまでを訳している感じ。元動画面白くて続きが気になったので、
ちょっと簡単にまとめてみようかなと。

原則1:自分に関係のある言語内容にフォーカスする
これとくに次のスライドの「我々がツールの使い方を最速で覚えるのはそれらが関係ある時だ」
っていうのにかなり腹落ちした。たしかに、スパナの使い方を講義で聞くよりも、目の前の家具を
組み立てるのに必要だからとりあえず使ってみるほうが覚えるの速いわな。あたりまえだけど。

原則2:新しい言語をコミュニケーションツールとして1日目から使う
まぁこれは外国人の恋人を作れとか昔から言われていることではあるけど、出来る人とできない人が
いるわな。そもそもこの人も例として中国の電車に乗った時に最初は身振り手振りで乗客と話して
いたら、そのうち乗客同士の中国語の会話がちょっとわかるようになったとか言っているし、
だからぁ、それは誰にでも実行可能な行動ではないのだよ・・。

原則3:一度メッセージを理解したら、無意識に言語を習得しているだろう
これも次のスライドのグラフが重要で、文法ベースの語学教授法と理解重視の教授法で教えた
グループそれぞれに、文法、リーディング、リスニング、ライティングの4項目でテストを行った結果、
いずれのテストでも理解重視のグループ(緑)の方が文法ベースのグループ(紫)を上回ったとのこと。
これも結構個人的に腑に落ちるところがあって、例えばリスニングに関してなんだけど、音だけの
教材よりもTEDなどの動画の教材のほうが内容を理解しやすくて、結果リスニングの上達が速かった
という経験をしている。音だけの教材とか、理解できないから結局聞き流しちゃって、いくら聞いても
全く上達しないという状態になるんだけど、例えばこの動画とか、話すスピードはたしかに速いんだけど、
ボディランゲージは大きいし、スライドが言っていることを理解する助けになるし、こういう「理解できる」
状態で学習の経験値を積んでいくほうが言語の上達は速いんじゃないかと私自身もそう思う。

原則5:精神生理学的な状態が重要
リラックスしている時のほうが速く言語を修得することができるとか、100%言っていることを
聞き取ろうとしてカリカリするなとかそんなことをここでは言っている。私もこのTEDを100%全訳
するのはつらいのでそれはやらない・・。


さて、ここからは言語を速く習得するための7つのアクションについて。
アクション1:たくさん聞け!
脳を言語に浸せとこの人は言っている。まぁそうなんだけど、この人みたいに中国の列車で
現地人と中国語でコミュニケーションを取るみたいな形で言語を聞くのならいいんだろうけど、
「聞き流し」に関しては全くの無意味だと私は思う。聞き流しで英語ができるようになるとか言っている
教材やサイトは死ねばいいのにと思う。

アクション2:単語よりもまず意味を取ることに注力せよ
原則3の理解が大事というところにつながっているアクション。ボディランゲージを使えとか
そんなことを言っている。たしかにこの動画、ボディランゲージが多くあるので音だけの教材よりも
はるかに聞きやすい。

アクション3:ミックスしなさい!
これは10の動詞と10の名詞と10の形容詞を混ぜれば1000通りの言い方ができるんだよ。
だから話すというのはとてもクリエイティブな行為なんだとかそんなことを言っている。

アクション4:コアな部分に注力せよ
日常会話では1000の単語が85%を占め、3000の単語なら98%を占めているとのこと。
つまり3000の単語を知っていれば日常会話で必要なものはほとんど網羅できるということだ。

アクション5:言語の親を持て
これはちょっと敷居上がるね。
・あなたが言おうとしていることを理解しようとしてくれる
・間違いを訂正しない
・正しい言葉を使って理解を確認してくれる
・言語を学んでいる人の知っている言葉を使ってくれる
ような親みたいな存在を見つけろってことなんだけど、これを言い出すと外国人の恋人を見つけろ
とか留学しろとかそんな話になってくるだろ。たしかにこういう存在がいたほうが明らかに伸びは
いいだろうけど。

アクション6:表情を真似しろ
表情を真似すると発音とかそういった部分も再現できるとかそんなことを言っているのだと思う。
ちなみにこのChris Lonsdale(クリス・ロンズデール)という人、中国市場向けの英会話学習アプリを
iPhoneで出しているらしいよ。その教材で取り入れているのがネイティブの口の動きを真似ることで
英語の発音を学ぶというアプローチ。子供が親から言葉を学ぶのと同じプロセスとのこと。
http://www.afpbb.com/articles/-/2633548?pid=4486420

アクション7:心のイメージにダイレクトにつなげ
これは英語で言うなら「fire→火」と日本語に変換するんじゃなくて、「fire→燃えている焚き火のイメージ」
にダイレクトに繋げろという意味。


ということで、5つの原則と7つのアクションに関して気になった部分をTEDからまとめてみたが、
簡単にできることとできないことはあるにせよ参考になる部分が多々あった良講義だとは思う。
特に子供の言語学習が速いのは親がいるせいなんだろうなというのはこれ観てよくわかった。
たしかに「これなぁに?」「これどう言えばいいの?」「よくわかんない」みたいなことを四六時中
無限に質問できる相手がいれば圧倒的に上達は速いわな。個人的には
・自分に関係のあることにフォーカスして言語を使う
・理解重視のアプローチ
に関してはなるほどと思ったので意識するようにしようかと。