2016年2月27日土曜日

映画オデッセイ(The Martian)を観た感想:中国市場の重要性!中国市場の重要性!

新宿のバルト9でオデッセイ(英題:The Martian)を観てきたので感想でも。
内容は一言で言うと、「有人火星探査時のトラブルで火星に取り残された宇宙飛行士が、数々の
困難を乗り越えて、数年後に仲間が迎えに来るまで生き延びることに成功した話」という感じ。

いやー、一通り観て強烈に感じた感想は、「うおー!中国市場の重要性!中国市場の重要性!」
って感じ。もう、こういうレベルよ。


もうね、中国をヨイショしすぎなんですよ。媚びすぎなんですよ。主人公たちが属するNASAによる
救出ロケット打ち上げ失敗後、窮地を救ったの、中国だからね。超いいやつポジションですよ。

でも、なぜに中国?って違和感がすごくあるわけよ。宇宙開発関連の国力をどう見ればいいのかは、
いろいろ基準があるのかもしれないが、例えばわかりやすく人工衛星の保有・運用数ランキングで
見るとこんな感じよ。
保有・運用中の人工衛星の数 国別ランキング(2012年10月時点)
1位:ロシア1450基
2位:アメリカ1113基
3位:日本134基
4位:中国133基

ロシアが1位というのは意外だったけど、まぁ大体予想通りというか、有人宇宙飛行もアメリカか
ロシアのスペースシャトルに乗っているイメージが強いものね。その2つの国がダントツだろうに、
今回の映画で抜群の存在感を発揮したのは、ロシアでも日本でもなく、中国だったと。現在、
政治的には対立しているのにね。

ってことは、こんな描き方をする理由はただ一つでしょ。
「ハリウッドにとって中国市場はものすごく重要な存在になってしまっている」
ということ。観ていてそこはものすごく違和感があったな。「大人の事情」が透けて見えて。

でも、この映画の中で、メインで描かれている「数々の想定外の困難を問題解決していく」という
部分は、納得感があった感じ。というのは、前にこの記事を読んでいたから。
世界一厳しい宇宙飛行士の選抜試験に合格する人の素質とは
詳しくは、上記で紹介した元記事の方を見てみるとよいと思うけど、これを見ると宇宙飛行士は
想定外の事態に対処する能力がものすごく大切であることがよくわかる。だから、今回の映画でも、
なるほどねぇ、と思いながら観ていたよ。

ちなみに映画内で頻繁に出てきたソルって単位は、火星での1日のことね。地球以外の星での
1日をソルって呼ぶみたいよ。この辺参照。
ダリアン暦 - Wikipedia
まぁでも火星の1日(1ソル)は24時39分35.244秒のことなので、地球の1日と40分くらいしか変わらないし、
映画内のソルは、大体1日と解釈しても、そんなに間違いはないかと。

結局救出されたのは549ソルなので、地球の1日に直すと、
88775.244(1ソルの秒数) × 549 ÷ 86400(1日の秒数) =  564.09269625
ということで、564日だって。つまり約1年半だね。火星で1年半救助なしに生き延びたってすごい話だな。

ということで、最後にトレーラームービーを載せておこう。ちなみに邦題の「オデッセイ」ってタイトル、
映画で一言も出てこなかったんだけど何なの?タイトルからして原題の「The Martian」だったし。
吹き替え版ならその名前が出るのかねぇ?