ただのラジオのアニメ化じゃない ―『洲崎西』アニメ化によせて―
「洲崎西」というのは文化放送のネットラジオである超!A&Gで配信しているラジオ番組なんだけど、
5/27に放送された第100回放送で、このラジオ番組がアニメ化されるというかなりぶっ飛んだ企画に
ついて話されていたのを受けて、その背景やら、ラジオ番組制作会社のシーサイド・コミュニケーションズ
について元記事の人がかなり詳しく解説している。
たしかに、私のようなときどき番組を聴いているというようなにわかリスナーからすると、今回の
アニメ化だったり、シーサイド・コミュニケーションズがなんなのかってのはわかりにくい部分だ。
そもそもこの「洲崎西」、スポンサーがこの番組を制作しているシーサイド・コミュニケーションズしか
なくて、何のためにやっているのか、どうやって実質スポンサーなしの状態で収益を上げているのかが
謎すぎるわけですよ。その辺、歴史を含めて解説をしているというのがすごいと思う。
まず、シーサイド・コミュニケーションズに関して、この会社はラジオ関西で「集まれ昌鹿野編集部」
などの人気番組を制作していた植木雄一郎氏が独立して作った会社とのこと。なるほど、にわかの
私でも知っているレベルで面白いと思った人気ラジオ番組を手がけていた人なのか。
で、元記事の人の解説によると、シーサイドのスタンスは、コンテンツや声優の人気に乗っかって
イベントをやるわけじゃなくて、自分たちで土台を作って流れを作ろうとしているとのこと。
たしかに、この解説は納得感がある。人気に乗っかるスタンスで番組を作るなら、洲崎綾さんや
西明日香さんではなく、宮野真守さんや神谷浩史さん、花澤香菜さんなどで作るはずだからね。
洲崎西が始まったの、今調べたら2013年7月2日とのことだけど、このタイミングで洲崎綾さんは
たまこまーけっとのヒロイン、西明日香さんはきんいろモザイクのヒロインという代表作は二人とも
あったものの、知名度や人気がずば抜けているという声優ではなかったと思う。
今の彼女らの人気、洲崎西というラジオ番組の人気は、間違いなく番組自身が育ててきたものだ。
だから、このシーサイドのスタンスを言語化して説明されて、あー、なるほどねと、すんなりわかった。
で、どうやってこの会社が収益を上げているのかという点にも記事は言及していて、そうやって育てた
ラジオ番組の人気をベースにして、ライブイベントを行ったり、番組やイベントを円盤化して、
パッケージとして販売をしたりなどして収益を上げているとのこと。
ふ~ん。つまり深夜アニメのビジネスモデルに近いということかな?ラジオに詳しくない一般人が
イメージする収益モデルってスポンサーモデルで、ジェットストリームのJALだったり、スポンサーが
お金を出して、番組内でその企業の宣伝やイメージアップに貢献することで収益を上げるという
モデルなわけだけど、深夜アニメの場合は、CMはあるけどそれは収益のメインではなくて、
製作委員会という複数の企業が集まってアニメ制作のお金を出して作品を作り、収益はその作品を
DVDやBlu-rayのパッケージとして販売することで投資費用を回収する方式だ。
シーサイド・コミュニケーションズはそうしたパッケージ販売による収益モデルでやっているという
ことなのか。まさかラジオ番組でそれが成り立つとは全く想像してなかった。今まで人気のラジオ番組を
数多く作ってきて、番組を育ててきた会社だからこそできるやり方なんだろうね。
その前提があってのラジオ番組アニメ化ということならなるほど納得だ。
まぁニコ動でやるなら観てみようかねぇ。
キャラアニ (2015-10-28)
売り上げランキング: 28,410
売り上げランキング: 28,410