「お客様を育て、守るという志には銀行員の使命感と誇りを感じる」。これはひどい・・。よく学生に対してこういう害にしかならない嘘を平気で言えるな。
三井住友銀行の国部毅頭取は1日、来春入社する学生の内定式で、TBS系で放映されたドラマ「半沢直樹」の主人公を手本にしてほしいと呼びかけた。
国部氏は主人公の銀行員、半沢直樹が、役員などと衝突しながら取引先を守った行動を評価。
ドラマでは不正融資や行き過ぎた出世競争なども描かれたが、国部氏は「(ドラマに出てきた)部下の手柄は上司の手柄、上司の失敗は部下の責任というような悪い上司は当行にはいない」と断言。
学生の“不安”にも配慮した。東京、神戸の2会場を中継で結んだ内定式には1231人が出席した。
もし半沢直樹に憧れて銀行員になろうとしている人とか、この頭取の話に感銘を受けた頭お花畑な人が
いたら、とりあえずメガバンクに新卒で入って2年でやめた人が書いたこの本読んだほうがいいよ。
稲村 圭
アルファポリス
売り上げランキング: 128,540
アルファポリス
売り上げランキング: 128,540
実は上記の頭取の話とほとんど同じようなことをこの本の著者は経験していて、そのときのことを
書いている箇所があるんだけど、この人も入社式のときに頭取から同じような話を聞いているのよ。
たしか頭取は「上の言うことは聞くな、上司に責任は取らせろ。」みたいなことを話したんだけど、
その数時間後、人事部だか現場の社員だかに、「あの頭取の言っていたことを真に受けて
実際にやるなよ。上の言っていることは絶対だ、責任は自分で取れ」と釘を刺されたとのこと。
ということで、冒頭の頭取の言っていることを真に受けて実行すると、あんたマニラに出向だよ。
池井戸 潤
文藝春秋 (2010-12-03)
売り上げランキング: 3
文藝春秋 (2010-12-03)
売り上げランキング: 3